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ナポリ

裏通りのスケッチ

ナポリには、道路の上に洗濯物を乾してあるところが多いらしい。そういうところの絵を描くのがこの旅行の目的の一つだ。しかし、ナポリといっても広い。どこへ行ったら、そういう風景に出会えるのだろう?

そこで、インターネットで、狭くゴミゴミしている通りを調べた。同時に、そのあたりの様子を「ストリートビュー」で見てみた。ストリートビューは360度の写真が撮れるカメラを屋根の上に積んだクルマを走らせて、道路から見た街の写真をインターネットの地図上で公開しているので、これを見れば洗濯物が乾してある場所も分かるはずだ。

問題は、当然のことながら、年中歩行者天国の道のストリートビューはなく、また、階段になっている道の写真もない。そのため、そういうところはその付近のストリートビューから想像するしかない。こうして調べて、ピニャセッカ通りとキアイア通りの付近に行けばよさそうだと分かった。

ナポリの1日目(夜遅く到着した日の翌日)は、前記のスーツケース騒ぎで絵の道具がないので、一通り歩き回って、絵になりそうなところの目星をつけた。2日目にやっとスーツケースが届いたので、次の日にまずピニャセッカ通りに行った。

ピニャセッカ通りは危ないから近づかない方がいいと書いた観光案内もあった。確かにチンピラ風の若者が走り回っていたりして、ちょっと心配したが、幸い何事も起きなかった。

立ってスケッチしていると、家の中で仕事をしていた職人のおじいさんが椅子を持ってきて、「これに座って描きなさい」と合図する。座ると確かに楽なのだが、目の位置が変わってしまうので、丁寧にお礼だけしておいた。

 

城が三つある街

ナポリには大きな城が三つある。一番古いのは「卵城」といい、ギリシャの植民地の拠点だったところにある。現在の城は12世紀にノルマン人が建てたものだそうだ。城の名前の由来は、基礎に魔法の卵が埋められていて、それが割れた時に城が倒れるという伝説から来ているという。

卵城の近くのサンタ・ルチアの海岸のレストランに食事に行った時、少し時間があったのでこの城をスケッチした。もう夜の8時だったが、夏時間のためまだ十分絵を描ける明るさだった。

この時は、途中で大勢の海軍の将校に出会った。海軍の大きな集会があるらしく、ナポリは地中海の大軍港でもあることを思い出した。

次に古い城は「カステル・ヌオーヴォ」という。これはイタリア語で「新城」という意味だが、新しいと言っても、13世紀に建てられたもので、卵城よりは新しいに過ぎない。

一番新しいのは、17世紀に建てられ、1860年のイタリア統一までブルボン家のナポリ王が住んでいた建物である。これは今でも現役で、役所、美術館などに使われている。現在単に「王宮(Palazzo Reale)」と言えばこれを指す。

 

地下鉄の駅が建設中

ホテルはできるだけ地下鉄の駅に近いところが便利なため、インターネットで地下鉄の路線を調べた。すると、ウィキペディアにナポリの地下鉄の路線と全駅名が掲載されていることが分かった。

それによると、候補として考えていたホテルのすぐそばに駅があったので、そのホテルにすることにした。その駅名が載っていない情報もあったが、駅が追加されている方が新しいのだろうと思った。

しかし、現地へ行ってみると、地下鉄の工事の真っ最中で、その駅はまだできていなかった。ウィキペディアは建設中の駅まで記載して、「建設中」の表示を漏らしたようだ。

幸い、すでに稼動している駅もそれほど遠くなかったので助かったが、改めてウィキペディアの情報の信頼性には注意が必要だと感じた。

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