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プロヴァン・・・中世を再現した街

NHKのテレビでフランス北西部にプロヴァンという世界遺産の街があることを知った。プロヴァンと言っても、南仏のプロヴァンスとは関係がない。もっとも、語源をさかのぼれば、両者ともラテン語の同じ言葉にたどり着くのかもしれないが。中世の交易の中心地で、現在も当時の状況が保存されているというので、行ってみることにした。

プロヴァンへはパリの東駅から1時間20分位で行ける。シャンパンで有名なシャンパーニュ地方の古い街で、中世にはシャンパーニュ市(イチ)が年に2回開かれたという。「市」と言っても、ヨーロッパ各地から商人が集まって商売をするもので、個人相手の店ではない。1213世紀に最も盛んだったという。

街並みは、ちょっときれい過ぎるが、中世そのままのようで、中世の街に迷い込んだような感じだ。外観だけでなく、建物の中では、商人や職人が仕事をしている様子が、人形を使って展示してある。それだけでなく、騎士の馬上での戦いや、鷹狩りを実演するショーもある。日本語では「鷹狩り」と言うが、ここでは鷲を使っている。「中世のショーケース」、「生きた博物館」が売り物である。この時も城壁の修復中で、さらに中世の姿に近づけようと努力しているようだった。

確かに、中世の人々の生活ぶりを知るには貴重な街だ。しかし、あまりにも手をかけて再現した姿には、ちょっとなじめない。江戸時代のままの、色あせ、朽ち果てた宿場町と、ピカピカに当時を再現した宿場町とどっちがいいかは、好みの問題だが。

 

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