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ストリートビューでスケッチの候補地探し
ストリートビューが大活躍
パリの街では、昔ながらの雰囲気が残っている古い商店街や裏通り、パサージュなどを描きたいと思っていた。しかし、パリといっても広く、どこへ行ったら絵の題材になるところがあるのか分からない。ただ闇雲に歩き回るのは、時間がかかり効率が悪い。
そこで、パリの街の絵を数多く残した画家が描いた場所を調べ、そこは今どのような状況なのか、グーグルのストリートビューで見てみた。そうすると、どこへ行けばどんな風景を見ることができるのか、だいたい分かった。効率よく、スケッチの場所を探すことができるようになって、大変便利だ。そのかわり、出発前にすることが増えて、準備が大変だった。
パサージュ・デ・パノラマは、土砂降りで雨宿りをするためにたまたま飛び込んだのだが、パサージュでは、ポンピドゥー・センターに近いカンカンポア通り(Rue Quincampoix)にあるパサージュ・モリエール(Passage Molière)を描いた画家がいて、私も描いてみたいと思っていた。ストリートビューで探して、描いたのが右の絵だ。
モントルゲイユ通りとムフタール通り
パリに住んでいた従兄弟の奥さんの節子さんによると、古い商店街で今でも賑わっているのは、レ・アール(Les Halles)から北の方に伸びるモントルゲイユ通り(Rue Montorgeil)だそうだ。中央卸売市場があったレ・アールが近いだけに、食料品の店屋が多い。ここも、ストリートビューで見当を付け、左の絵を描いた。
この絵を小生のウェブサイトに掲載したところ、知人が、
「これはモントルゲイユ通りとXX通り(名前は忘れてしまった)の角のところですね」と言ってきた。
ストリートビューで再度調べると、確かにその通りだった。熱心に捜してもらったことに驚いたが、市街地で描いた絵は、今やストリートビューでどこで描いたのか分かってしまう。
ムフタール通り(Rue Mouffetard)も、画家がよく描いている。これはカルティエ・ラタンに近い古い商店街で、絵の題材として面白そうなので、行ってみた。
もう夕方に近く、レストランが賑わいだす時間だったが、右の絵を描いた。これは、ムフタール通りからカルティエ・ラタン方面に向かう脇道である。
サンマルタン運河
パリには、サンマルタン運河(Canal Saint-Martin)という絵描きの人気スポットがある。ここも描きたいと思い、行ってみた。パリの東駅(Gare de l'Est)から歩いて数分のところだ。両岸の木立の緑が、運河の鏡のような水面に映って美しい。時々船が来ると、ロック(水門)を開閉して高さを調整して、出てゆく。
この運河は19世紀の初めに造られたのだそうだ。現在はセーヌ河に接続される部分が地下になっている。そのためか、人の輸送には使われてないようだ。
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