ヨーロッパ今昔シリーズ (10)
マルセイユ今昔
酒井 寿紀
はじめに
この「ヨーロッパ今昔シリーズ」を始めたいきさつについては「パリ今昔」の「はじめに」をご覧下さい。
「現在」の写真はすべてGoogleの "Street View" によるものです。
「約100年前」の写真はすべて当時の写真集から取ったものです。
新旧対比表
No. | 約100年前(1900~1920年頃?) | 現在(2021年) |
1 |
ノートル・ダム・ドゥ・ラ・ギャルド大聖堂
(Notre-Dame
de la Garde) |
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2 |
ロンシャン宮
(Palais Longchamp) |
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3 |
凱旋門
(L'Arc
de Triomphe) |
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4 |
レピュブリク通り (Rue
de la République) |
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5 |
カステランヌ広場
(Place
Castellane) |
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6 |
プラド通り (Avnue
du Prado) |
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7 |
ブルス(証券取引所) (Bourse) |
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8 |
カヌビエール通り (La
Canebière) |
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9 |
ブルス広場 (Square
de la Bourse) |
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10 |
サン・ヴァンサン・ドゥ・ポール教会 (Église
Saint-Vincent-de-Paul) |
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11 |
市庁舎 (Hôtel
de ville) |
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12 |
ベルジュ河岸 (Quai
des Belges) |
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13 |
サン・ジャン要塞 (Fort
Saint-Jean) |
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おわりに
「ヨーロッパ今昔シリーズ」を振り返って
2020年10月の「パリ今昔」から始めた本シリーズも、この「マルセイユ今昔」の発行で10編になった。これは、私の祖父が昔ヨーロッパで買い集めた写真集と、Googleの"Street View"で見ることができる同じ場所の写真を並べて見たら面白いのでないかと思って、1年近く前に始めたものである。
初めは、「同じ場所の写真が、はたしてあるだろうか?」と心配した。昔の写真を撮りなおすことは絶対にできないので、もっぱら"Street View"の写真を捜しまわることになる。すると、"Street View"専用のクルマから撮影したもののほかに、クルマが入れない公園の芝生、砂浜、桟橋、教会や劇場の中などで撮影したものもかなりあることが分かり、本シリーズでもだいぶ使わせてもらった。
しかし、昔の景色の中には建物の高層階から広場などを見下ろしたものもあり、"Street View"で同じ角度の写真を得ることはできなかった。そういう場合は、人の背の高さぐらいからの写真で代用することになる。そのため、角度は相当違うものになるが、広場のまわりの建物が同じか、変わってしまったかなどは充分に判別できることが分かった。
こうして、当初心配したほどの問題はなかった。教会の祭壇やオぺラ劇場の舞台、ショッピング・アーケード内の通路まで昔とほぼ同じ角度の写真が入手できたことは、望外の幸せだった。
このシリーズはここで一休み?
さて、このシリーズは今後どうしようか?
このシリーズの対象は、昔の写真集が我が家にあって、かつ私が少なくとも1回は現地に行ったことがある都市に限定してきた。それはこれまでに発行した10編になる。そういう意味ではこのシリーズはこれで完結である。
しかし、「少なくとも1回は行ったことがある」と言っても、その街の隅から隅まで見たわけではない。いや、実際に見たのはその街のごくごく一部にしか過ぎないのが大半だ。そのため、「別に行ったことがなくても、こういう今昔シリーズは作れそうだ」ということが分かった。予備知識が全くないと写真の撮影場所を捜すのに時間はかかるだろうが、今までのものもインターネットの検索機能にお世話になってきたので、大差なさそうだ。
もし「行ったことはないが写真はある」都市にまで対象を広げると、ドイツのベルリンやエッセン、イギリスのマンチェスターやシェフィールドなども対象になる。そして、祖父のヨーロッパ行きはインド洋、スエズ運河経由の船旅だったので、コロンボ、カイロなどにも対象を広げられそうだ。
しかし、今回のシリーズはここで一段落とし、あとはまた別の機会にしたい。もし、まだ生きていれば・・・
(完) 2021年7月4日