(01)　頼まれた　二十年振り　講演会
(02)　最近は　他人(ヒト)と話すは　床屋だけ
(03)　ふた月に　一回行けば　上等だ
(04)　仙人が　山から下りて　来たような

(05)　レコーダに　話してみたが　声が出ず
(06)　小学校　同級女性に　頼み込み
(07)　カラオケの　特訓受けたら　声は出た
(08)　付け焼刃　一回だけじゃ　無理だった
(09)　この夏は　多事多難ゆえ　しかたない　

(10)　手も脚も　衰えたのに　口だけは
(11)　元のまま　期待するのは　甘かった
(12)　改めて　尊敬します　徹子さん　

(13)　褒められた　「お前の話　分かりよい」
(14)　ただ単に　早く話せぬ　だけなのに

(15)　もう無理だ　先の約束　難しく
(16)　明日知れず　責任取れない　この体
(17)　最後には　数日おきに　変になり
(18)　何回も　思ったものだ　もうダメと

(19)　やっと済み　ドカッと疲れ　溢れ出て
(20)　次の週　一週間は　寝てばかり

(21)　これからは　いつ書いてもいい　ものだけだ
(22)　決められた　時刻に出演　お断り
(23)　クラリネット　九十過ぎて　生演奏　
(24)　ご立派だ　北村英治　真似できぬ

　　(2023年9月号　おわり　　2023年8月号へ)