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No.11                             酒 井 寿 紀                      2000/4/24


インターネットで情報入手を!

 

最近のように目まぐるしく投資環境が変化すると、情報入手のスピードと情報の質が投資に成功する決め手になる。そして、現在最も安くて便利な情報の入手手段は何と言ってもインターネットのウェブだ。

例えば、「Yahoo! FINANCE(日本版)」(http://quote.yahoo.co.jp/)で、指定した銘柄の次のような情報を誰でも無料で見ることができる。

・ 現時点の株価、時価総額、株価収益率、純資産倍率

・ 前日の始値/高値/安値/終値、出来高

・ 過去3ヶ月および1年の株価チャート

・ 貸借対照表/損益計算書の主要データ、過去3期の業績推移

・ その企業についてのニュース

新聞の株式欄、年に4回発行される会社情報の本等の内容を誰でも無料で見ることができる。そしてスピードの点では新聞はまったくかなわない。夜帰宅後、当日の市場の最終状況を確認して翌日の方針を決めるにはウェブを活用するのが一番いい。

アメリカでは無料で見られる情報が日本より遥かに多い。例えば、「Yahoo! FINANCE」の米国版(http://finance.yahoo.com)では、日本版の情報の他に、

・ 前日の分刻みのチャートから過去何十年に渡るものまで何種類もの株価チャート

・ 事業内容や経営状況の詳細説明

・ 役員の氏名や年齢

・ アナリストによる業績見通し

等がすべて無料で見られる。こうなると会社情報の本等買う必要がなくなる。

何故こういうことが無料で可能なのかというと、広告料収入で経営が成り立つからである。民間のテレビ局と同じである。閲覧者が増えれば広告料収入も増え、ウェブのコンテンツにより金をかけることができ、そうするとさらに閲覧者が増える。こういう循環でどんどん情報が充実してくる。

日本のヤフーの2000年3月期の売上高は57億円で、前期比3倍とのことだ。その大半の51億円が広告料収入とのことである。これはアメリカのヤフーの売上高の5.9億ドル(約600億円)にはまだ遠く及ばない。しかし、年間3倍伸びれば2年でアメリカ並になるので、いずれ日本でもアメリカ並の情報が提供されるようになるだろう。

また、株式市場についてのニュースは、例えば、「NIKKEI NETマネー情報」 (http://money.nikkei.co.jp/money/)で誰でもただで読むことができる。どこの株価がこれこれのニュースが流れた為に上がったとか、どこがストップ安になったとかいうニュースが時々刻々と掲載される。

アメリカでは、例えば、「CNNfn (the financial network)」(http://cnnfn.com)で前日の市場の詳しい解説を、いろいろなアナリストのコメントを含めて読むことができる。

これはもちろん米国市場についての情報である。しかし、最近の日本市場は、米国の「コピー相場」と言われるように、前日の米国市場の影響を受けることが多い。ごく最近の例でも、4月14日金曜日の米国市場の暴落を受けて、週明けの17日月曜日に日本市場も暴落した。従って、日本時間で毎朝掲載される前日の米国市場の状況を、このようなウェブサイトでチェックして、当日の日本市場での対応方針を決定するのが本当は望ましい。

こういう株式市場のニュースも、株価情報と同じように、いずれ日本もアメリカ並みになるだろう。しかし、こうなると経済新聞を買う人は相当減ってしまうだろう。従ってこのようなウェブサイトは、アメリカのように新聞社以外の企業が運営しないと発展がないかも知れない。

ここで取り上げた例はすべて無料で閲覧できるものである。証券会社のサイトでは、有料ではあるが、さらにいろいろ特徴のある情報を提供しているようだ。

いずれにしても、ウェブを情報入手に使うことが、株式投資で今後必須になるだろう。

そして、株の売買にインターネットを使う次のステップとして、オンライントレードがある。しかし、これを行うには、パソコンの操作に相当慣れ、パソコンやインターネットの限界や危険性についてある程度の知識がないと危ない。従って、まだインターネットをあまり使っていない方には、いきなりオンライントレードを始めずに、先ずは情報入手にウェブを使うことをお勧めしたい。

 


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